アイドルマスター シャイニーカラーズ(シャニマス)のイベントシナリオ『見て見ぬふりをすくって』をプレイした感想です。
※ネタバレ注意!!
『見て見ぬふりをすくって』感想など
良かった点
今回はテレビの企画を通して、アンティーカの面々がお互いの知らない一面について悩む姿が描かれました。
アンティーカの深掘りという事で、手堅くまとまっていた良シナリオのように思います!
今回は良かった点を3つピックアップして、感想を書いていきます。
まず、舞台設定。
全員が考えてることを揃える、というテレビの企画に挑むアンティーカ。
実際にバラエティでありそうな実在感が絶妙です!
切り口としても、咲耶が真剣に悩むのを重すぎずでもリアルに描写できる…
咲耶が持つ人との付き合い方という価値観を引き出せる良い設定です。
このアイデアがシナリオを支えていたかなと感じました!
次に、なんといっても主役の摩美々が可愛い!
今回はこれに尽きるシナリオでした。
友達のために奔走する姿が可愛い。
褒められると悪い子ムーブで照れるのが更に可愛い。
摩美々の魅力がつまっていました!
摩美々つながりで今回、特に気に入ったシーンを3つ。
その1:2話の三峰との掛け合いです。
▲相談慣れしてない三峰の戸惑いに対してこの返し。
真剣に咲耶の悩みに向かい合ってる感じがとてもいい。
この前後の掛け合いは、一癖ある二人の会話が遠回りだけど真摯に描かれていて凄く好きでした。
その2:6話の観覧車のシーン。
「……ふふー」
にこもった、摩美々の満足感とか幸福感が感じられてたまらない。
凄い演技だなぁと思い聞き返してしまう破壊力。
これがテレビでOAされたら摩美々ファン増えすぎてやばいでしょ…というシーンでした。
シーンとしても、まとまっています。
観覧車と夜景というビジュアル面が優れている。
咲耶が悩みを乗り越えたことを、高所恐怖症という弱みを話すことで見せるというアイデアも捻ってあったと思います。
その3:エンディングの摩美々と咲耶の掛け合い。
そもそも、摩美々がおさげを触る仕草が好きなんですよね。
そこに、このリアクション…!
これがクーデレの良さ、なんだよなぁ。
話を戻して最後は細かいフリの上手さです。
序盤に多かったのですが、フリが丁寧な印象を受けました。
摩美々と三峰が主体となって今作は話が進む。
そこに説得力を持たせる意味で、摩美々と三峰が空気に敏感という描写が多く描かれていました。
例えば、ビュッフェでの二人のやり取り。
こういうやり取りが、二人は周りが良く見えてるというフリになっていたように思いました。
裏テーマのようなものなど
最後に好きな点ではなく気づきですが、今作は裏テーマみたいなのがあったと思います。
表は、仲間の全てを知っていなくても良いと咲耶が気付く物語。
裏は、「アンティーカは本当に大事なことは声に出さずとも気づいている」ということ。
摩美々が声に出して相談をせずとも、他のメンバーは咲耶が悩んでいることに感づいて思いやっている。
そういう関係性を、表と裏として対比的に描いているのがとても良いなぁと思いました。
対比という意味では、タイトルも上手い。
摩美々からすれば、今回のタイトルは「見て見ぬふりを救って」。
咲耶の力になってあげたいという思いが表現されている。
咲耶からすれば、「見て見ぬふりを掬って」。
これまで見れているようで見れていなかったものを、もっと見ていこうとする。咲耶の決意の表れのように受け取れるように思いました。
こういう仕込みがシャニマスのイベントは深みを出していますね・・・。
という事で、一言にまとめると摩美々の可愛さが光る良いシナリオでした!
ちなみに、イベント特典のSSRのコミュは後日談です。
こちらも大量の新情報が含まれていたので未見の方はぜひ!
惜しかった点
さて、ここまでが良かった点。
ここからは惜しかった点にも触れていきます。
まず、テーマ面。
今回の問と解はシンプルでした。
問:仲間だったら全てを言わずとも知っているべきでは?
解:知らなければ知っていけばいい
この解答は序盤でPから摩美々に伝えられます。
したがって物語上の見所は、摩美々が咲耶に上手くそれを伝えられるかどうかにありました。
ここらへんは、ちょっと物足りない。
まず解答が結構シンプルで当たり障りない。
もう一段階、予想を超えてきてほしい感はありました。
次に、摩美々が伝えられるかどうかという点。
これはタワーで一度、試みが失敗に終わって溜めにはなってる。
ただ、そこの描写が薄いので終盤に答えを伝えるシーンがあっさり流れていた感じ。
ここもアイデアが欲しかったと思いました。
次に全体の構成としても、後半にあまり追い詰められる感じが無いのが物足りない。
『ストーリー・ストーリー』の時のような感情面の追い込みが欲しかったです。
中盤の伏線をつかって、アンティーカの思い出の場所は?という問いを咲耶が外して凹むみたいな展開をちょっと期待してました。
物語上の緩急はもう少しついた方が印象的だったかなぁというのが正直な所。
総括すると、今回のイベントシナリオはエンタメ性は少し薄いものの、キャラを掘り下げるシナリオとしてはとても秀逸だったと思いました。
▼記事で書ききれなかった「さくまみ」シーン。尊い
また、次のイベントシナリオにも期待します!
以上、ご覧いただきありがとうございました。