【ネタバレ無し】映画レビュー『名探偵ピカチュウ』感想・評価(67点)

【ネタバレ無し】映画レビュー『名探偵ピカチュウ』感想・評価(67点)

2019年春公開『名探偵ピカチュウ』をネタバレ無しで、感想・評価とあわせてレビューします。

※ネタバレ有り感想は、ページ最下部に掲載しています。

キービジュ-名探偵ピカチュウ

おすすめ度:★★★☆☆(67点)

 

一言感想 :「現実にポケモンが居る」感動が味わえる、ポケモンファン垂涎の作品

 

レビュー概要『名探偵ピカチュウ』

「1分で読める」レビュー要約

【超あらすじ】
孤独を愛する青年ティムと、自称名探偵の一風変わったピカチュウが、タッグを組んで難事件の解決に取り組みながら、交流を深めていく物語。

【作風・作品の印象】
・ポケモンが実写世界で大暴れする唯一無二の映像は、ポケモン好きなら引き込まれる。
・エンタメ要素8割、ミステリ要素2割と、最近のコナン映画くらいのミステリ感が楽しめる。

【見どころ・長所】
◎実写世界で生きるポケモンが見られる斬新な映像
○愛らしい外見とハードボイルドな言動のギャップが魅力的な「名探偵ピカチュウ」
○アニメやゲームをオマージュした小ネタが散りばめられており、原作への愛が感じられる。

【気になった点・短所】
△ポケモンの「舞台装置」化
△物語中での変化が乏しく、薄い登場人物達

導入

今作は、実写世界にCGでポケモンを溶け込ませるという、これまでにないポケモン作品です。
やはり、その斬新な映像は非常に魅力的。

ポケモンが現実世界にいたらこんな風だろうなと思え、とても楽しく見れました。

 

また、PVでも目立っている今作の顔、名探偵ピカチュウのキャラも良い
あの外見からは想像できないハードボイルドな言動は、ギャップがあり、面白みがあります。

 

その一方で、残念だったのは、ポケモンが単なる舞台装置で終わっている点

 

「パートナーとポケモンの絆」など、アニメポケモンで大切に描かれていた描写はほぼ無し。
ポケモンは、主人公達が陥るピンチの要因=舞台装置にしかなっていませんでした。

 

ポケモンをそのように扱い、かわりに話の主題となった今作のメインキャラ達の描写ですが・・・
描写の割にキャラが薄い
それは、物語の中で、彼らの内面的な変化が乏しかったからだと思います。

 

今回のレビューでは、上記の内容を中心に、「名探偵ピカチュウ」を紹介します。

 

評価(5段階・要素別)

カテゴリ:アクション・ミステリ

総評価:★★★☆☆(67点)


シナリオ:★★★☆☆

キャラクター:★★★☆☆

演出:★★★★☆
(音楽:★★★☆☆ 映像:★★★★★ アイデア:★★★★☆)

※評価の理由は、ページ下部に記載しています。

 

『名探偵ピカチュウ』の良かった点・見どころ

◎実写世界で生きるポケモンが見られる斬新な映像

「名探偵ピカチュウ」最大の魅力は、やはり実写世界+CGで作られた「新たなポケモンワールド」だと思います。
今作の映像には正直、感動しました。

雰囲気は、こちらのPVがつかみやすいと思います。

バトル面では、リザードンが火を吹き、ドダイトスが地震を起こすなど、ポケモンが実写世界でド派手に活躍しています。

 

また、ポケモン達が自分の個性を活かして、いろいろな仕事に従事している姿も実際の生活感があって良かったです。

例えば、カイリキーはその4本腕を活かして交通整理をしているなど、現実に彼らがいれば、こんな風に生活しているのかなぁと想像が膨らみました。

 

このような、アニメとはひと味違うポケモン達が見られるこの映像は、ポケモンファンは必見です。

 

登場するポケモン数は100種類以上?

登場するポケモンの種類が非常に多いのもまた、魅力的です。
最初は映画を見ながら種類を数えてみようかと思いましたが、開始数十分で諦めました。

 

だいたい、100種類くらいは出ていたんじゃないかと思います。

その種類も、無印151匹に限定されていませんでした。
無印から最新作まで、万遍なくキャラが出ていたのも高評価です。

 

○愛らしい外見とハードボイルドな言動のギャップが魅力的な「名探偵ピカチュウ」

感想としては、ピカチュウがやっぱり可愛かった

あの外見に渋い声がはまっています

 

それは、作中でピカチュウが見せる、「いぶし銀」な活躍があってこそでしょう。

■いぶし銀な活躍例

・コミュ力の低い主人公をサポートし、ヒロインとの仲をさりげなく取り持つ。
・力ではなく、周りの道具を利用して窮地を脱する。

 

そういった、経験と頭を使った活躍をしながらも、肝心なところでは弱みも見せるという、トリッキーなピカチュウのキャラは見ていて面白かったです。

 

○アニメやゲームをオマージュした小ネタが散りばめられており、原作への愛が感じられる

この作品のスタッフは、アニメやゲームのポケモンが好きなんだなぁと見ていて感じました
それは、原作をリスペクトした小ネタが、多くちりばめられていたからです。

 

例えば、ピカチュウが主人公の肩に乗って移動する姿はアニメの「サトシとピカチュウ」そっくり。

また、作中冒頭の、のどかな音楽に乗せてポッポが飛び立つシーンは、アニメポケモンのオマージュだったと思います。

 

そのほかにも、冒頭から最後まで、原作ポケモンのネタが上手く使われており、原作ファンとしては楽しめました

 

『名探偵ピカチュウ』の気になった点・短所

△ポケモンの「舞台装置」化

何より残念だったのは、ポケモンの「舞台装置」化です。

今作はせっかく、魅力的なポケモンの映像を作っているのですが・・・
ポケモン達の活躍はおおむね、主人公達の前に立ち塞がる壁としての姿だけです。

 

そこに、彼らの想いや価値観は描かれません
様々なポケモンが、主人公達の冒険の前に立ち塞がる。
ただ、それだけです。

 

「アニメポケモン」で描かれていたような、トレーナーとパートナーの絆など、ポケモン達の内面を掘り下げるエピソードはありません

 

この点は、大変残念でした。

というのも、この作品は、「主人公の孤独」が一つの題材となっています。
そういった題材を掘り下げるのであれば、ポケモンと人の関係性はもっとフィーチャーしてほしい要素だと感じたからです。

 

作品として、テーマとポケモンのマリアージュが生まれていなかったように思います。

 

△物語中での変化が乏しく、薄い登場人物達

ポケモン達の掘り下げの代わりに用意されているのが、主人公達の冒険となりますが、これが薄味でした

 

シナリオは、起承転結やイベントの多さなど、おおまかな流れはしっかりとしています。
しかし、それが主人公達の内面に何ももたらさない

問題が起き、それを解決するだけで進むシナリオです。

 

そのため、物語を経ても主人公達が成長した・変化したという印象はあまり覚えませんでした
やはり、キャラへの愛着は変化や成長があってこそでしょう。

 

今作はそこが乏しいため、登場人物は総じて陰が薄いという印象を覚えました。

 

総評価と感想

◎実写世界にポケモンが生きている映像には感動
○いぶし銀な活躍をする「名探偵ピカチュウ」は斬新で魅力あり
○ちりばめられた小ネタに、映画スタッフのポケモン愛を感じる
△ポケモンの内面が掘り下げられないのは物足りない
△(ピカチュウを除いて)個性と陰の薄い登場人物達に愛着は湧きにくい

総括すると、シナリオ面ではやや物足りない所はあります。
しかし、新しいポケモンの可能性を見せてくれたという点でこの作品は凄いと思います。

この作品を契機に、ポケモンワールドが更に広がっていってほしいと感じる1作でした。

参考:評価の理由

カテゴリ:アクション・ミステリ

総評価:★★★☆☆(67点)


シナリオ:★★★☆☆
本文の通り。


キャラクター:★★★☆☆
本文の通り。ピカチュウはキャラがたっているものの、それ以外のキャラは軒並み影が薄かった。


演出:★★★★☆
音楽:★★★☆☆映像:★★★★★アイデア:★★★★☆
音楽は大きな主張のない映画の劇伴らしいもの。
映像は、本文の通り、ポケモンのCGは魅力的。
アイデア面は、原作の小ネタを拾う姿勢が高評価。
しかし、演出は全体的にあっさりめで印象に残るシーンは少なかった。

ネタバレありで語りたい(ネタバレあり感想)

ここからは、徒然にネタバレありで感想を書き連ねます。

未視聴の方は、バックをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

では。

■ミステリ要素(黒幕・ピカチュウの正体)周りについて
ミステリ要素は、割と面白かったと思います。
街の創設者が黒幕だったわけですが、ホログラムを使って、主人公達を欺いたトリックは騙されました。

また、敵が実は味方で、味方が実は敵という配役が多かったのも面白かったです。
ただ、その見せ方が物足りない

 

味方が敵でした!というシーンが大分あっさり流されているんですよね。
正体が分かった後も、あんまり悪役っぽさがありませんでした。
敵が味方だった!というシーンも、実は味方だった市長は、あまり活躍せずに気絶してしまう。
せっかくのギミックがいまいち消化不良でした。

 

この消化不良なモヤモヤ感は、ピカチュウの正体も同じです。
実は、死んだと思っていたお父さんの精神がピカチュウに入っていたというのが、オチとなっています。

 

こちらのモヤモヤポイントはずばり、元々のピカチュウの精神はどこに行っていたのかという点です。
主人公と冒険していたのは、お父さん10割なのか、ピカチュウ5割含むなのか・・・
そして、お父さんにピカチュウでいた間の記憶は残っているのか。

 

などなど、冒険の記憶の所在に、微妙にモヤモヤの残る終わり方でした。

 

■やっぱりキャラが薄い主要キャラ
味方側の主要キャラは、主人公のティム、ヒロインのルーシー、特別出演枠の吉田警部補となります。
記事でも記載したとおり、やっぱりキャラが薄かったです。

まず、ティム。
孤独とその解消が彼のエピソードですが・・・
彼の変化としては、お父さんと寄りを戻した。
以上。

ポケモン映画としては、これでは物足りないです。
また、設定面でも、性格はいまいちつかみ所が無く、得意なことも特にない。
ピカチュウが居なかったらモブレベルのキャラという印象です。

 

続いて、ヒロインのルーシー。
ティムよりはキャラがたっていました。
駆け出しジャーナリストとしてのアクティブさは出ていました。

ただ、ヒロインとしてはやっぱり物足りない。
ティムと絡むシーンがかなり少なく、終盤は活躍無しと、陰が薄めでした。

 

吉田警部補に至っては、特にコメントできない感じです。
ゴジラの予告編の方が印象に残っているくらい空気。

 

ポケモンの内面を描かず、メインの登場人物の陰も薄いと、シナリオ・キャラ面ではちょっと1線級の映画とは言えない水準だったように思います。

 

■ポケモン達の暴れ具合
やっぱり印象に残ったのは、ポケモンの暴れ具合です。
中でも、ドダイトスの巨大さは凄かった。
よくあれで秘密裏に実験ができたなぁと言う感じです。

 

また、CMでも使われているリザードンの動きは良かったです。
主人公が尻尾の炎を攻撃したのもリアルで面白い。
最後は、コイキング⇒ギャラドスをぶつける演出も原作愛があって楽しく見れました。

感想は以上です。

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